泡沫

そんなこととか 君のこととか

2022.12.02

「明日はすごく寒いらしいよ。」

そう言われた11月最後の日。翌日の12月は本当に真冬みたいに寒かった。休日でよかった。だってこんなにも寒かったらわたし、お布団の引力に勝てないから。

職場の最寄駅の改札を抜けると、ランドセルにヘルプマークをつけた子を沢山見かける。気になって目で追うと、補聴器をつけていたり、手話で話していることに気がつく。近くに聾学校があることを知る。仕事で接する患者には耳が不自由で大きな声で話しかけたり、筆談で話したりする人もいる。障がいについて、考える。誰にも話したことはないけど、新卒の勤め先を障がい者歯科専門の病院にしようと思っていたことを思い出す。こんにちは。はじめまして。お疲れ様でした。歯科衛生士の⚪︎⚪︎と申します。これくらいわたしも手話ができたほうがいいのだろうか。喜んでくれるだろうか。喜んでくれるかなって思考は、ただの自己満足に過ぎないのではないだろうか。ぐるぐる、ぐるぐる。前にコンビニの飲料コーナーでボトルを1本ずつ手に取ってる視覚障がい者に声をかけて、お手伝いしたことがある。そのとき、近くでその様子を見ていた元カレにコンビニを出たあと「さすが俺の彼女!」って言われて不快だったことを思い出す。無自覚な善意、無神経な善意。わからない。この間、白杖をあげてもいないのに無理に声をかけて人助けをしてる私!って傲慢な高齢女性を見かけて、さすがにそれは違うでしょうって思った。たぶんずっと答えは出ないけど、できるだけ相手が過剰な特別あつかいを受けたと思わないような、さりげない善意にとどめておきたいな。

あ、極王焼きそばがきたから今日はここまで。