泡沫

そんなこととか 君のこととか

2021.08.14

好きな街に1週間ほど住んだ。観光ではなくて、住むことがテーマだったからワンルームを借りて自炊も洗濯もした。初日に片道560kmを10時間かけて運転した。進めハイウェイ!この運転だけで私って全然だめじゃないじゃん、って無敵になった気分だった。スーパーで買い出しをして、思わず「ただいま。」なんて言葉がこぼれる。食材たちで埋め尽くされた冷蔵庫を見て、そうそう私はこの街でこれがしたかったんだよってなんだか無性に嬉しくなった。この日の夜は外食しちゃったことは内緒だよ。

翌日からは張り切って午前中から出かけたり、憧れの美容院へ行ったり、雨が憂鬱で予定飛ばして夕方までごろごろしたり、思いがけず友達と会えたりもした。エイスケさんの歌声を1年9ヶ月ぶりに聴けたりもした。泣いてしまうかとも思っていたけど涙腺は緩まずに、ただただ好きを大切を、再確認した夜。「また来る時は連絡するね。」なんて言える友達が新しくできたことも嬉しかった。帰り道に上機嫌で買ったマスカット味のアイスが美味しい。THROAT RECORDSでこの上ないお守りのような言葉をもらったこと、この旅の大きな目的のひとつだった大好きな友達と会って念願のkore karaでお酒を飲み交わしたこと。全部嬉しくて楽しかった。身をおく場所が変わっても、変わらずに日々何気ないやり取りをしていた恋人の存在も大きかった。地元の人たちと沢山話しをして、おすすめのお店ばかり聞いていたら行きたいリストが飽和しちゃった。人と話すこと、やっぱり好きだなあ。何度も来ている好きなごはん屋さんは臨時休業、ランチ終了、大雨による雨漏りにて臨時休業の3コンボでフラれてしまったから、またこの街を訪れる口実ができたってことにした。急遽行くことにした天の川が流れる村も深い青と緑に彩られていて大好きになったし、帰りに会いたい鳥がいるからと1泊した町も思いがけず好きな街になった。

沢山たくさん、大切が増えた旅。ちゃんと手繰り寄せられたよ。きっと一生忘れられないだろうな。奈良、またいつかただいまって帰ろう。

 

Tours / Age Factory